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派遣問題を考える。その②
2008-12-19 Fri 13:55
派遣切り問題が連日メディアを騒がせている。40歳~57歳までの派遣社員の平均月給は平均27万円程度、同年齢の社員は約その2倍の給料だそうだ。これは定期昇給がないため、といわれているらしい。

そもそも、派遣とはなんでうまれたのか。正社員=終身雇用が当たり前だった時代、アルバイト以上社員以下、という「仕事内容」の雇用形態が生まれた。その業務自体は終身雇用である必要がないと思われる、作業系の内容が主で、会社は終身雇用以外の人材確保ができ、また労働者は労働の選択幅が広がった。終身雇用の世界では、年数=会社につかった時間、ということで、年功序列によって給料が上がったのだ。

しかし、時代は変わり、終身雇用を維持できない会社が増えた。そこで政府は派遣労働法を改変し、派遣でできる労働の内容を大幅に拡大した。
これはつまり、いままで社員でなくてはダメだったことが派遣でできるようになる、ということで、これは大きなパラドックスの変換をもたらさなくてはならなかった。

大雑把に言うと、社員でなくてはならなかった仕事を派遣ができる、ということは、派遣と社員では業務内容では区別ができなくなったことを意味する。この時点で、給料制度が大きく変わらなくてはならないのだ。
たとえば、いままで正社員で同じ仕事を40年やっていたとする。その業務内容自体には発展性がなくても、それはいままでは、業務に対する修練度、会社に対する貢献度、ということで年功で給料が上がった。
しかし、その仕事が派遣でもできるようになると、その年功の基準が曖昧になるのだ。
会社直派遣で、40年間同じことをやっていた人は、同じく業務に修練を重ねている。

つまり、派遣法での業務拡大は年功序列の崩壊と同義でなくてはならなかったのだ。
この時点で、社員の給料とは技能でも年功でもなく、「責任」に集約されたのだ。
必要な技能、必要な熟練は派遣でまかなうことができる。より多くの責任にはより多くの義務とより多くの成果が問われる。
それが正社員、ということにならなくてはならなかったのだ。なので、特殊技能(医者や原子力装置など)が必要なところは派遣がOKではないのは、その分野に限っては、技能の修練=年功が発生する、ということなのだ。

乱暴に言うと、派遣法の改正時に、同時に「一定以上の派遣社員を採用する会社は一切年功序列を認めない」ぐらいの通達が必要だったと思う。

責任論になれば、誰も派遣と社員の待遇改善などとは言わないだろう。
たとえば、ある工場で100人派遣を切る場合。
その工場で100人の派遣を雇うことができた、ということはそれだけの売上があった、ということだ。
それが失われる、ということはその責任を社員が取る、ということ。その査定方法は会社にまかせるが、営業担当部長、製作担当部長等が50歳を超えていようが、月給20万円台まで下がる必要がある、ということになる。派遣社員の方が給料が高くなる可能性も大になる。

派遣が切られない例で言うと、ある雑誌の編集長が派遣だとする。月給27万。その上司の社員は担当雑誌の部数が伸びれば、本人の歳に関係なく、月給50万。しかし、部数が落ちたら、月給30万。この部数増減の変動でも、編集長の給料は変わらない。こういったことが当たり前のはずなのだ。

じゃ、会社がどん底時に社員になると損だろうか。社員はセーフティーネットがある。会社によっては年金基金に加入していて、国保の年金に上乗せされることもある。銀行から金を借りることも容易だし、法律上、簡単にクビにされることはない上に、仕事がなくても給料がもらえる。
これだけ守られているのが正社員なのだ。それだけで十分派遣との区別が出る。給料が高いから社員になるということでは、本来ないのだ。

派遣の給料基準=業務量や技能
社員の給料基準=責任の度合

それだけでよかったのだ。しかし、それらがごちゃになっているのが今だ。
社員=安定、だけで「責任」を忘れてしまっている。それでは本来給料はでない。

もう一度言おう。今の派遣の問題は「社会の責任」。




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